第89回
日時:2005年 6月18日(土) 14:00-16:00
場所:盛岡市上田公民館 地階会議室

テーマ:地球の自然を見つめて

話題(1):「食中毒と細菌毒素」
    重茂 克彦(岩手大学農学部獣医学科)

 夏になると、食中毒発生のニュースが新聞やテレビで取り上げられることが多
くなります。食中毒の原因となるものは、微生物(細菌、ウイルス)および原虫
・寄生虫、化学物質、自然毒の三つですが、実際の食中毒事件の大多数は微生物
によるものです。「食の安全」を実現する上で、食中毒対策は極めて重要な位置
を占めます。また、食中毒に対する正しい知識を持つことにより、家庭における
食中毒発生を防ぐことも重要です。今回は、細菌による食中毒発生のメカニズム
と、食中毒発症に重要な役割を果たす細菌毒素についてお話ししました。



話題(2):「細胞培養における“コンタミ”」
    原澤 亮(岩手大学農学部獣医学科)

 細胞培養を扱う場合には注意すべき点がいくつかありますが,とりわけ細胞培
養における“コンタミ”ははなはだ厄介な問題を含んでいます.細胞培養を汚染
する微生物のなかでとくに警戒を要するのは,感染によってさしたる変化を引き
起さないで増殖するペスチウイルスやマイコプラズマです.これらの微生物は培
養細胞に不顕性感染するため容易に看過され,細胞培養を用いて製造される生物
製剤やバイオ医薬品に迷入する場合があります.本発表では細胞培養における
“コンタミ”の実情とともに最新の汚染検査法を紹介いたしました.