糖尿病治療の中断は怖いです


 

糖尿病治療は、5年10年という長期の治療が必要にあります。すると、長い年月の中で、いつの日からか、途中で治療を中断される方がいらっしゃいます。通院がめんどくさくなった。金銭的に大変。主治医と合わない。なんとなく。理由は様々ですが、一度、通院中断すると、なかなか受診しにくくなり、そのまま時が過ぎてしまうようです。

ただ、この状態が一番危険です。治療を放置すると、血糖管理は極めて悪い状態のままで放置することとなり、その間に病気がどんどん進行するからです。通院しなくなってしばらく時が経って、突然目が見えなくなってから、あるいは足に感染起こして足切断寸前になってから、心筋梗塞になってから、つまり、合併症を起こしてから病院受診されがちです。そうなる前に通院再開していただきたいものです。きちんと定期通院されていれば、これらの合併症を起こすことはあまり多くないからです。

まずは、できれば元のかかりつけ医院を受診してください。おそらく、受け入れてくれることと思います。仕方ない時には当院受診でも構いません。

当院では患者さんそれぞれの意向に配慮した治療をしております。金銭的に大変な方には、検査も最低限として、安価な薬剤を使用して、出費を抑えるようにします。定期通院する時間がない方の場合には、早朝や夕方の診療に応じたり、通院間隔を長めにして通院頻度を少なく済むようにしております。

また、医師と患者といえども、人と人との間柄です。折り合いの合わない主治医もいることでしょう。必ずしも当院ではなく他院に通院していただいても構いません。合併症で困らないように、いずれ、どこかにかかりつけを持っていただき、通院継続してほしいものです。