四季の食卓に風流を運ぶ餅料理
土産土法の郷土の味が
豊かな食文化を伝えてくれた

 

果報餅〈つぶあん〉
11月の3のつく日に、あんこ餅の中に萩の枝を3本か4本入れて大師様にあげる。その枝の入っている餅が当たったら、その枝を皿にのせて神棚にあげて寝ると、翌朝お金に代わっているという縁起のいい餅。同種のものに果報だんごがある。

 

きじ餅
きじの肉を細かく切り、大根とごぼうをすり下ろして汁を作る。だし汁と醤油を加えて味をつけ、水切り餅を入れる。きじ肉とごぼうの取り合わせがよく、コクのある味が喜ばれる。

 

じゅうね餅
じゅうねとは“えごま”のこと。じゅうねをさっと炒り、熱いうちにする。醤油と砂糖で味をととのえ、とろみのある衣をつくり、餅をちぎって入れる。じゅうねはごまとくるみを合わせたような味で、香りも高く、餅料理の中でもとりわけおいしい。

10月
13日 十三夜。十三夜を拝むと庭仕舞いの日を迎える。定まった日はないが、庭仕舞いの日は親戚、知人、世話になった人を招いて餅料理をそろえて振る舞う。
20日 恵比寿講。恵比寿様は商売繁盛の神様。生きたフナ2匹を供え、餅をつく。
11月
3日 御大使様(弘法大師)。しいな餅をつき、小豆餅にして供える。この時に萩の枝で作った長さ3cm、箸の太さ程度の小片を餅の中に入れておく。食べる時にそれが当たると果報として賞金を出す。誰に当たるか楽しみな「果報餅」である。また、その小片を財布に入れておくとお金がたまると言われる。13日は中の大師、23日は終わりの大師として同様にする。
15日 油絞め。油になるもの(菜種、じゅうね等)を集め、自家製の油を絞って保存する。よもぎ餅やあわ餅、じゅうね餅などを作って食べた
12月
1日 川あがり餅。川魚取りが11月で終わり、今日で川を上がることから川あがり餅をつく。
10日 大黒様の年越。豆料理48種類を作り供えるとよいと言われ、豆料理を供えた。12月は山の神様、八坂様、八幡様など神々様の年越行事が続く。
22日 冬至。冬至にかぼちゃを食べると脳卒中にかからないと言われ、かぼちゃがゆなどを食べる。
27日 すす払い。1年間のごみ、ほこりを払い、保存しておいたよもぎで草餅を作り、供えた。
28日 餅つき。お正月の準備のための餅は28日か30日につく。餅は2斗も3斗もつき、食べない餅はつかないと言って必ず試食をする。
31日 年越。あらゆるお正月の準備を済ませ、1年のしめくくりとともに、新しく迎える神々にお神酒、お供え餅、ごちそうなどを供える。夕食は家族そろい、白いご飯、魚(ナメタ)、茶碗蒸しなど飯台せましと並んだごちそうをいただく。 



もどる