雑煮餅で祝う新しき年
春の足音を聞きながら
行事も多彩に農の暦をつく。

 

お雑煮
野菜のせん切りを具にした汁餅。鶏の骨かハゼや赤はらなどの干した魚のだし汁を使う。
野菜は、大根、にんじん、ごぼうが主体で、春先にはせりの青味が香りを添え、秋にはしめじなどのキノコが入る。
味は澄みましか醤油味で、この中に水切り餅を食べやすい大きさに切って入れる。

 

あんこ餅
こしあんに水を加えてのばし、砂糖、塩で味をつけ、餅の衣にする。できあがったところに水切り餅を両手でスポンスポンとちぎって入れ、あん衣がたっぷりつくようにする。

 

えび餅
沼えびを丸ごと炒り、酒、塩で味をととのえ、餅を入れる。えびをすり鉢ですり、煮立っただし汁に入れたすり身汁に餅を入れるところもある。だしがきいて格別においしい。

 

アメ餅(麦芽糖)
大麦を発芽させた後、乾燥させて粉にする。餅米でおかゆを作り、その中に大麦の粉を入れて汁を煮つめてアメを作る。餅にアメをからめて、その上からきな粉をかける。

 

納豆餅
特別な行事食ではないが、餅をつくと誰でも納豆餅を作る。かつては納豆もそれぞれの家で作っていた。ねぎを細かく刻んで薬味にし、醤油味か塩味にする。各家庭の好みで味付けが違う。


1月
1日 元朝参りの後、家族そろって雑煮餅で祝う。年末についた餅を焼き、アメ餅にして食べるところもある。
7日 七草がゆ(小豆がゆ)に餅を入れて食べる。
11日 農始立(のうはだち)(農はだてとも言い、農業の仕事始めの意味)。
12日 山の神様、お精進様でお供えを上げる。山仕事は休む。
14日 道具餅といって、農具や家具へお供えを上げる。
15・16日 小正月。女の人の年越しで、女の人は遊んで男の人が料理を作ってもてなす。銭餅、あわ餅、穂にょう、みずきだんごを作って神棚や座敷、居間の欄間などに飾る。
18日 お十八夜様。5升ますの上にお供えを上げ、裃を着て田の神を拝む。この日もしょこ餅(白餅)を食べる。
20日 二十日正月。みずきだんごやあわ餅、銭餅などの飾り餅をはずす。
2月
1日 水神様、氏神様に参拝し、餅料理、お神酒を供える。
15日 お釈迦様の命日で、だんごを作って供える。早苗振(さなぶり)。
19日 壺坂の観音様。桃の枝に団子に握ったつぶしあんをつけ、門口に立てておく。
3月
1日 早苗振。
3日 桃の節句。新しいよもぎを取ってよもぎ餅を作った。また、ひし餅やきりせんしょを作り、ひな壇に供えた。
18日 彼岸の入。お赤飯を炊き仏に供える。
21日 彼岸の中日は朝に餅をつき、小豆と雑煮餅、さらにトコロ(野老)を添えておみやげ餅を供える。



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