●本当は不安だった
2nd. stage
朝7時起床。オフィシャル木下さんのモーニングコールで目がさめました。夕べは2時過ぎまでマシン整備していたため眠くてしょうがなかったです。4輪最終が朝の6時に帰ってくるという1st Stageの惨状のため自由参加が言い渡されましたが、ここまで来た以上は走らなければもったいない。朝帰りした4輪の人も一睡もせずに走るぞと言っていました(マジかよ)。
朝食を食べに行くと、コース変更の知らせが!雪解けで川が増水していてかなりヤバイらしい。昨日のタイムオーバーもあったせいで、非常に不安・・・。オレ、本当に走りきれるのだろうか??ラリーが始まって間も無いというのに自信喪失で、かなりブルー入っていました・・。案の定、ブリーフィングはヤバイ状況を説明され緊張が走りました。どうやら、6輪駆動の「カマズ」と呼ばれるトラックを出動させて川渡りするらしい。
 ところがどっこい、走り始めりゃ不安なんてどこへやら。ハンドルを握ると人が変わるようです。ちゅーことで、アクセルはワイドオープン。信号なんて無いに等しいのでとにかくかっ飛ばします。と、道端にロシア軍の戦闘機「ミグ」のオブジェが!去年のラリーの写真でもあったが、実物を見るとまた違った印象を受けました。確か、戦車のオブジェもあるという話でしたが、残念ながらラリー中に見つけることができませんでした(GARRRRにはやっぱり戦車の写真が載っていた)。延々とオンロードを走りつづけ、CP1へ。CP1では給油車(例の[内田燃料店])待ち&カマズの到着待ちのためタイムコントロールが課せられ、みんなで昼食。ひろーい草原の中でランチパックを開けてピクニック気分です。みんな「こんな休日も良いね」ってね。ランチパックはサンドイッチとクッキー、チョコレート、そして噂のロシア産ファンタ。日本産のファンタオレンジに比べるとちょっち赤い。味も少し違うようです。うーん、オレンジ??
ふと、道端でロシア人ライダーが修理をはじめた。なんと、フォロントフォークをばらしてオイル漏れの修理のようでした。かかった時間はわずか15分!ろくな工具も無いというのに。そーいや、ロシアンライダーは工具を使わず指でタイヤを交換してしまうらしいこれがロシア人の生活の技&力です。バイク乗り&バイク屋の知り合いがいたら聞いてみてください。絶対にまね出来ないはずです。
この先は白樺林に囲まれた幅広いフラットダート、砂埃もうもうで前なんか見えなーい。北海道なんかとも違った、ロシアの林道です。なーんかいいなぁ。こんな道、日本には無いもん。本当に遅い春を迎えたばかりの大自然の中なんです。こんな中をかっ飛ばせるなんて、オフローダーにとっては最高のロケーションです。日本でくすぶっているなんてもったいないぞ。50kmの道のりもあっという間でした。で、カマズが出動するという川に到着ですが、いってみてびっくりでした。とてもじゃないが渡れるような代物ではないです。流れは急でしかも深い。昨日渡った川とは比べ物になりませんでした。結局カマズが到着したのですが、これ以降も増水していて危険ということで、この日のラリーはすべてキャンセルとなり、ここで引き返すことになりました。また、林道の途中でライダーが大転倒して怪我をしたようです。そういや、道にでっかい穴もあいていたなぁ・・。ところで、ロシアンライダーはやっぱりやってくれました。「日本人は渡るな」の命令が下されたこの川をバイクで渡ってしまうではありませんか!(ちなみに、一人目は水没でしたけどね)
帰りは急いでも仕方が無いので林道の中で観光です。他のライダーが、「トラぶったの?」と声をかけてきましたが、「観光」と答えて先に行ってもらい、やっと写真を撮るだけの時間がとれました。当然、ミグの前でも記念撮影。50台ものバイクがミグのオブジェの前に集結ですから、怪しさ万点でした。

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